Logical Thinking
Logical Thinking
規制緩和の進展、 グローバル経済の浸透、 少子高齢化による人口動態の変化、情報通信技術の日進月歩の発展等、事業環境の激しい変化が常態化している今日では、過去の成功体験がそのまま通用し難くなっています。
そのような事業環境の中、ビジネスに求められる論理思考力とは、根拠のある主張を伝えることが出来る能力と考えます。何故ならば、ビジネスリーダーとして前例のない意思決定を行い、説明責任を果たして組織を動かさなければならないからです。
ビジネスのための論理思考力とは何か?
論理的な思考とは
弊社の研修プログラムは、インストラクショナル・デザイン法により開発、実施し、研修成果を高めるためのプログラム品質の管理をしています。
根拠に基づいた主張:
1. 主張が明確
2. 根拠が明瞭
3. 説得力のある因果関係
論理的な思考では、根拠に基づいた主張が出来ることが基本になります。その為には、主張自体が明確、且つ、その根拠が明瞭、そして、主張と根拠の因果関係に説得力があることが不可欠になります。
説得力のある主張をする為の根拠の示し方には、並列型、説明型、そしてループ型の3つの表現方法があります。
並列型では、主張に対する根拠が個別に示されます。例えば「商品Aの売上は大幅な増加が期待出来る。」という主張の根拠として「第一に顧客の商品Aへの認知度が上がった。第二に自社の営業体制を増員した。そして第三に競合商品BのX社が事業撤退した。」という場合です。根拠の内容が重複しないように列記することで、複数視点から判断した主張であることを示すことが出来ます。
説明型では、主張の根拠が議論の過程に沿って示されます。例としては「商品Cを海外に輸出し、売上を確保していく必要がある。」という主張に対して「何故ならば、少子化でこれから国内の小学生の数は減少するという事実がある。商品Cは小学生だけを対象にしているので、今後の売上は確実に減少していく。」という根拠を示せます。議論の過程を示すことで、道筋を立てて判断した主張であることを示すことが出来ます。
実際のビジネスの場面では、様々な因果関係が重なりあっています。ループ型では、主張を強める根拠と弱める根拠を対比して主張を導きます。例えば「商品Dの輸出による利益は増加する。」という主張に対し「何故ならば、輸出売上の増加(主張を強める根拠)が、円高の進展を上回ること(主張を弱める根拠)が予測出来る。」という根拠の示し方があります。状況の変化に応じて判断した主張であることを示すことが出来ます。
参考文献:
B.ミント著 (2006)「考える技術・書く技術」ダイヤモンド社
J.D.スターマン著 (2009)「システム思考」東洋経済新報社
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